不揃いな野菜たち
2005-10-29


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 うちの近くは、とてものどかなところなので、ちょっと歩くと野菜の無人販売があり、そこにある缶とか瓶に100円をちゃりんと入れると季節の野菜が買える。

 わざわざ買いにでなくても、殊に夏場は家に 「お野菜どうですか〜?」 と自転車で畑の野菜を売りに来て、ちょっとした小遣い稼ぎをしているおばあさんもいて、この場合も大抵100円で、スーパーの倍ぐらいの量の野菜が手に入る。 また時折いくスーパーでも地場野菜のコーナーがあって、野菜のほか、農家の主婦のぬか漬なんかも入手できるので、重宝している。

 そういう野菜は、小さい虫がついてくることもあるので、注意して洗う。むろん葉っぱの部分も虫に食われたあとがくっきりついているものもあるが、気にしない。だってそもそも土から取れるものなんだから、それは当たり前のこと。

きゅうりは曲がって大きさはばらばらだし、オクラなんてその季節には普通のスーパーで目にするサイズの倍ぐらいの大きさだったりする。

そんなことには慣れている私も、ちょっと驚く体験をした。

 知り合いで、数年前に脱サラして農業をやっている人がいて、家人の会社の終業時間に、許可をもらって、野菜を時折売りに来るようになったのだ。 まぁもともとお父さんが農業をやっていたので、家業を引き継ぐことにしたらしい。

家人がたまに携帯に「野菜」とメールをくれると、その人が野菜を売りに来てるが何を買うか?というサインなので、あわてて家人の携帯に電話をする。 大抵その日にもってきたものは皆買ってきてもらう。なにしろ新鮮でおいしいのだ。袋には私も会ったことのある、その人の名前が堂々と生産者の欄に印字されたシールが貼られている。

 ある日、家人がその人から買ったごぼうを見て、私は本当にびっくり仰天した。 ごぼうというと、しゅっと真直ぐ伸びているものしかイメージがないが、私が手にしたそれは木の根っこみたいに入り組んでいて、何本も何本もつらなったものだったのだ。 泥のついたそれを丁寧に洗って一本ずつ離してから、きんぴらにしたら、やわらかくてとても美味しかった。 でもこんなお化けがごぼうだなんて、ちょっと言われないとわかんないよなぁ。

 驚きはまだ続く。お次は、みかん。 こんな小さいみかんがあっていいのか?と初めはちょっとバカにしてしまったくらいのミニサイズ。皮をむくのが、ちまちまと面倒なほどで、一口サイズにも満たないほどか。 しかし食べてみたらすごーく美味しくて見直してしまった。私だったらこんなみかんは、フン!と、もぐこともしなかったかも。

 さらにピーマン。とにかくこれまた小さい小さいやつなのだ。でも、小さいながらぷりぷりもりもりと、いっちょまえにピーマンの形をしていて、なんだか可愛い。 さっそく天ぷらにして食べたけれど、なかなかのお味でした。

口の悪い家人は、 「アマチュアの野菜じゃなくてプロ(その人のお父さん)の作ったのを持って来い!」 なんて失礼なことを言ったみたい。 会社の人は皆、それを聞いてくすくす笑っていたそうだ。

 でもね、先日、「道の駅」で売っていた地場野菜のピーマンは、どう見ても、しし唐辛子にしか見えないのに、袋には大きくピーマンと書いてあり、生産者の名前が堂々と書いてあった。  それに比べれば、先日のピーマンの方が、はるかにピーマンらしかったと思う。

 ちなみに昨日買ってきた、かぶと大根(@100円)は青い葉っぱがいっぱいついていて(大根なんて大根本体よりも大きいぐらい)大満足!。 これからも、色んな果物・野菜で、視覚的にも楽しませてもらいたいと、期待してます。

[食べ物・飲み物]

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