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最近、小川洋子さんの、「いつも彼らはどこかに」という小説を読んだ。
新聞の書評を見て、一話完結の話ながら、どこかに動物が出てくるということを知り、興味をもったのだ。
小川洋子さんは、年齢も近いし、以前から好きで、小説が出ると結構読んでいる方だと思う。
どちらかというと、世の中の喧騒に埋もれて、ひっそりと暮らしているような、動物園の売店の売り子とか、スーパーの試食品を作りながら販売している人だとか。
そういう人たちの、それほど劇的ではないものの、独自の小さな幸せだとか、こだわりだとかを描かせると、この人の前に出るものはないような感じ。
一件ちまちましていて、実はとてもとても奥深かったり、ちょっと怖かったり。そんな感じの話。
犬の話も出てくるのだが、これが普通の犬だと思って読むと、大違いで・・・。
村上春樹さんもそうだが、好きな作家の小説は、一字一句読み落とすまいというのと、読み終えるのがもったいなくて、大事に大事に少しずつ読むようにしているのだが、結局数日で読み終えてしまった。
宝物のようなお話がつまった素敵な本だった。
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